私がSQCオーダーメードプログラムに参加した理由
通常SQCのオンラインセミナーにご参加いただいた皆様にアンケートのご協力をお願いしています。そのなかで 「自分の固定概念を打ち砕くようなインパクトがあった」と、とても興味深いコメントを書いて頂き、その後個人でオンライン・オーダーメードプログラム(=お客様のご希望する視察・研修をSQCがアレンジするプログラム)にご参加いただいたお客様になぜそう思われたのか、またプログラム参加後のご感想も伺いました。
質問:固定概念を打ち砕くようなインパクトとは具体的にどんなことですか?
回答:2点私には大きなインパクトがありました。「人はみなユニーク」という言葉と「認知症になっても安心して過ごせる社会では古く、安心して認知症になれる社会というのがスウェーデンが目指すところです」と、エーミルさんがサラリとおっしゃったことです。日本では「個性」という言葉を聞きますが、「良いもの限定」な使われ方をしている気がしています。例えば、ゆっくりとしたペースの個性を持っている子どもは個性として認められず『ボーっとしないで。』『早くしなさい。』と大人に注意されたりします。個性を重んじる教育と言いながらも「個性」という捉え方が限局的で都合の悪い個性は問題行動と捉えられがちに感じます。「他の人と同じ」「普通」というのを良しとする考えが根強いと感じます。(エーミルが言う)「人はみなユニーク」というフレーズには「人」という捉え方や概念がすでに多様性を含んでいる事が感じ取れます。ユニークという言葉も良い表現だなと思いました。もう一つは今の日本では認知症になっても安心して暮らせる社会にはほど遠く、老後の過ごし方や家族の介護などどちらかというと『老後や認知症』はネガティブなイメージに捉えられているように感じます。しかし、スウェーデンでは加齢や認知症をポジティブに捉え、前向きにQOL(クオリティーオブライフ・自分らしく充実した人生を送る)の向上を目指していることに驚きました。”安心して認知症になれる”という言葉の使い方は、私の固定概念では到底生まれる事のない言葉でした。
質問:オンライン・オーダーメードプログラムに参加して良かった点は?
回答:学校や家庭など様々な理由があり、現地には行けない人でもオンラインで学べるので良かったです。また、希望通りにオーダーメードしてくださったのも良かったです。
質問:『SQCオーダーメードプログラムに参加すること』と『自力でリサーチする』では何か「学び」に違いはありましたか?また具体的にはどのようなことでしょうか?
回答:スウェーデンはウロセラピスト(排泄ケア専門スタッフ)発祥地でもあり、その職種がいて当たり前なのか、海外に向けた英語での実践報告がほとんどなかったのです。そのような専門的な先駆者の活動を聞けたのは価値あるものと思ってます。ちなみに日本の小児科領域ではここ数年医師のウロセラピーの実践報告がされています。注目されつつあるマニアックな領域です。しかし、ウロセラピーという言葉が先行していて、肝心な実践内容は知られてない気がしました。インタビューでウロセラピストのバックグラウンドは看護師が多く、医師のように機能評価しつつ、看護士のようにケアとキュアを実践しているように感じました。またスウェーデンの自立の精神が医療の根底にあることなど文献だけではわからない事を知ることができました。
ーインタビューにご協力いただきありがとうございました。お客様の益々のご活躍を心からお祈り申し上げます。
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